VeryVera日記

ヴィンテージドレス展覧会「ヴェラ展」へ向けての記録と日記

コスチュームジュエリーの展覧会「ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル」に行ってきた

The Best of Miriam Haskell 〜ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル

 

コスチュームジュエラー「ミリアム・ハスケル」の展示販売会「The Best of Miriam Haskell」に行ってきた。

 

コスチューム・ジュエリーとは、金やプラチナなどの貴金属、ダイヤなどの宝石を使わないジュエリーのことです。それ以外ならガラスでも木でも何でもOK。半貴石も良しとされています。

ミリアム・ハスケルとは、アメリカで1920年代にオープンしたコスチュームジュエラーです。ミリアム自身はプロデュースやマネジメント、バイイングがメインで、フランク・ヘスというデザイナーと出会ったことで大成功を収めました。現在もブランド名は存続しています。

 

本展示は、ハスケル・コレクターの渡辺マリさんが、これまでに蒐集していた品々を手放すに至り、厳選された150点あまりを展示販売するというもの。

 

ハスケルの展示は今までに何度か見ているけど、今回は特にすごいものが揃っていた。緻密な手作業でできたネックレス。100年近くも前のものなのに驚くほどコンディションの良いブローチ。100万超えも納得のミュージアムクラスの品々がずらり。

ミリアム・ハスケルのネックレス

ハスケルの代名詞バロックパールを使ったネックレス。パール粒や金属の装飾のバランス感が絶妙

ミリアム・ハスケルのブローチ

手作業で作られたシードパールのブローチ。気が遠くなりそうな緻密さ。

ミリアム・ハスケルのネックレス

アンサインのネックレス。ピンクのものは後から着色してムラを出すという凝りよう。とても素敵だった。

初期のハスケル製品はアンサイン(ロゴ無し)という説明があった時、それをハスケルだと見分けるには?という質問に、渡辺氏、私はずっと見ているからわかるんですよという食えないお返事(笑)でも実際、今ほど情報もない中、手間もお金もかけたからこそわかるものって絶対あるなと思う。膨大な時間を注ぎ込み愛でてきた人の自負を感じて痺れました...。

 

(トークショー後の話は次回)

 

ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル
2019/11/10〜12/1
11:00~19:00(最終日17:00まで)
会 場 chisa 渋谷区千駄ヶ谷4-21-2
THE BEST OF MIRIAM HASKELL / chisa.jp

 

ハーマンミラーのミニ展覧会(その後)

11月6日、ハーマンミラー丸の内店で開催されてたアーカイブ本出版の記念イベント「A Way of Living」が、最終日だったのを思い出し、滑り込みで行ってきました。

 

一言で言うと、すごく良かった!めちゃめちゃ良かった!

 

実は、ハーマンミラーは好きだけど、残念かな自分の住環境には全く合わないので、仕事用のアーロンチェアとRaphaコラボのサイクルキャップくらいしか持ってないし、遠くから眺めるだけでショップに入るのは初めてだったのでした。(つまり緊張してた)

 

2階の展示フロアへ向かう途中、壁には膨大な量のカラーチップ。これは飾りではなく現行品のサンプルだそう。見惚れて言葉を失っていたところ、ショップの方がさりげなく説明をしてくれる。実にスマート。素晴らしい。。

 

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そして展示フロアへ。
アーカイブ本のダイジェストとして、1940年〜80年代の厳選された広告やポスター、ノベルティなんかが展示されていた。普遍的デザインってこういうことを言うんだろうか、これ来年のカタログと言われても信じてしまいそうなものばかり。そして、この紙印刷の質感!この良さを写真で伝えきれないのが悔しい…版ズレさえもが可愛いのだ…

 

ハーマンミラー「A Way of Living」展示の様子

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ジョージ・ネルソン御大による製品パンフレット

 

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アレキサンダー・ジラードがデザインした販促ポストカード。可愛い。ひたすら可愛い。

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どれも素敵でしたが、それでも、あ、これ好きだ〜と思うのは
どれも1960後半〜70年代で、自分の好みもブレてないなと再確認

 

あと、当然ながら家具のディスプレイも素敵でした。特に、ハーマンミラー社伝説のデザイン ・ディレクター、ジョージ・ネルソン1952年デザインのバブルランプ。

小物にラッセル・ライトの「American Modern」シリーズのコーヒーセットやクライン・リードのキャンドルホルダーが使われたりしてたのも、世界観できてる…わかってらっしゃる…!と地味な感動がありました。

  • 帰宅して写真を見直してみたけど、ラッセルライトの陶器はSsteubenville Pottery製の1939〜のものではなくて、Bauer Potteryのリプロかもしれません。マグカップの持ち手が大きかったし。
  • オリジナルにはオリジナルならではの嬉しみや良さがあるし、現行品なら食洗機もレンジもOKの使い勝手の良さがある。それぞれ使い分けられるのは良いこと。
  • クライン・リード(KleinReid)は、現在NYで活躍中の二人組の陶芸家。彼らは1999年にプロダクトデザイナーのエヴァ・ザイゼルとコラボレーションしました。「Eva」と名付けられたそれは、エヴァ50年代の作品を思わせるオーガニックなフォルムの花瓶やティーセット。私はそれがリリースされた時、トリオのフラワーベースを購入。FAXでクレカのやり取りとか大変だったけど、それさえも今やいい思い出だし、とても気に入っている花瓶なので、その話はまた追々。

 

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ジョージ・ネルソン、1952年デザインのバブルランプ。柔らかい光、綺麗な形。
欲しい(ランプもランプを飾れるような家も)

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ミッドセンチュリーデザインを代表するプロダクトデザイナーの1人、ラッセル・ライトのコーヒーセット。
オブジェのようなこのセットがあるだけでシックな雰囲気になる。

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クライン・リードとエヴァ・ザイゼルがコラボレーションした作品「Eva」
Design by Klein Reid with Eva Zeisel

今回のテーマだった記念本「A Way of Living」、ちょっと値段が張るので迷っていましたが、実物サンプルを見たら欲しくなってしまった。見たことのないグラフィックが沢山で、608ページのボリュームならお買い得かも。それにしても、カッコいいものを浴びると気分良く過ごせるね。行って良かったです。

 

Herman Miller: A Way of Living

 

 

 

ハーマンミラーのミニ展覧会

うっかりしてた。今日までだった!

 

“A Way of Living” 出版記念イベント

ハーマンミラーストアでは、エル・デコ デザインウォーク2019の開催に合わせて11月6日まで、書籍『A Way of Living』の出版記念イベントを行っております。
ハーマンミラーのこれまでの道のりをアーカイブの数々と共に展示。著者の一人でアーキビストのエイミー・アーシャマンがキュレーションに携わったハーマンミラーストアニューヨークにて展示されているアーカイブや、スティーブ・フリックホルムが手掛けたピクニックポスターなどの希少な作品の数々を是非お楽しみ下さい。

 

ミッドセンチュリーモッダーンなポスターやカタログ、販促物があるみたい。この独特な中間色が良いよね。間に合うようならチラッとでもいいから見に行きたいなー(仕事急げ自分

 

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コスチュームジュエリーの展覧会「ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル」

1940〜60年代のヴィンテージジュエリー

今秋、シャネル、カルティエ、ブルガリ、デュフィ展、と豪華でキラキラな展覧会が目白押しなところに、また一つ素敵な催しのお知らせが届いた。

展覧会「THE BEST OF MIRIAM HASKELL - ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル

11/10から千駄ヶ谷で、コスチュームジュエリーの第一人者小瀧千佐子さんと、ハスケルコレクターの渡辺マリさんのお二人による「THE BEST OF MIRIAM HASKELL」が開催とのこと。

個人的には真打ち登場な感がある。なにがすごいって、150点という点数はもちろん、展覧会ではなく「展示販売会」なところだ。800点近くのアイテムを手放すことになったことから厳選したアイテムを販売だとか。

 

もう二度と見られない貴重なものばかり

どこかの美術館やコレクターの手にあるなら、コレクション展という形で公開される可能性もあるだろうけど、展示販売ということは散逸するということなので、これらを一覧することは二度と無いはず。

だからハスケル好き、ビーズやガラスジュエリーに興味のある人に、このお知らせが届くと良いなと思う。やっぱりオリジネーターの美しさはすごいから。宝石とは違う存在感があるし、ビーズやバロックパールだからこそのデザインの自由さや迫力もある。

 

それと、会期中、11/20、11/24にはお二人によるギャラリートークがあるそうです。2017年に和光で行われた「コスチューム・ジュエリー展 ー小瀧千佐子コレクション」の時もギャラリートークを聞きに行ったのだけど、時代背景、ジュエリー史、制作の難しさなど織り交ぜながら、説明してくださって、とても面白くて大満足な時間だった。残念だったのは一つも買えなかった懐の寒さだけ!

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マイ・ハスケルと以前和光での展覧会で頂いた小瀧氏のサイン♡


 

手放すものと残すもの

今回渡辺マリ氏が800点ものハスケルを手放すとのことで、界隈どころか世界中のその筋の人々に激震走ったと思うのだけど、実は、手放すことにした理由と、そこに至るまでの気持ち、そして手元に残したものが知りたかったりする。思い出があるもの、美術的に価値があるもの、さまざまだと思うけど、世界に名だたるコレクターが手元に残すもの、それは一体どんなものなのだろうなと思う。いつかもし機会があったら伺ってみたい。

(ちなみに渡辺マリ氏のお店「ブロンディ & カンパニー」は国分寺で、あのFABなロンドン・ヴィンテージのショップ、アヌーシュカさんの並びですよ)

 

ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル

2019/11/10〜12/1
11:00~19:00(最終日17:00まで)
会 場 chisa 渋谷区千駄ヶ谷4-21-2

THE BEST OF MIRIAM HASKELL / chisa.jp

はじめに 〜2回目の展覧会に向けて〜

私は、アメリカのテキスタイルデザイナー、ヴェラ・ニューマンというアーティストの服やスカーフがとても好きです。

 

1950〜1960年代に作られた、筆の跡、塗りムラのあるプリント、ブラウスやワンピース専用に作られたパネル柄デザインは面白いなと思うし、明るい色使い、ハッキリした柄ゆきはとても好み。もともとカジュアルな普段着なので価格も安い。それらをただ集めて眺めるだけじゃなく、実際身に着けることができる気軽な楽しみ。

 

ある時気がついたら、ちょっとした数が集まっていたし、大きな区切りの歳になった記念のつもりで、2016年に個人収集によるコレクション展「Very Vera! ヴェラ・ニューマンのヴィンテージ・ドレス展」を開催しました。

 

2016年「ヴェラ・ニューマンのヴィンテージ・ドレス展」告知 ©︎kiet6

2016年ヴェラ展の様子

 

唐突に企画を決めた割には友人たちの手助けもあり、来てくださった方々から良かったと感想を頂いた。私も大層楽しかったので、5年後くらいにまたできたらいいなと漠然と考えていたのだけど、思った以上に50過ぎの体力気力の衰えは激しいし、加えていろいろ考えることもあり、2020年夏、2回目のヴェラ展に向けての計画を始めることにしました。

 

ここでは、放置したままだった沢山の反省や、ハンガーから作った前回のメイキング、次回に向けてのアイデアや日記などなど記録していこうと思います。

 

(いや、「気楽に書いて」なんて思ってると絶対に続かないし、こんなイベントできやしないので、尻叩きのつもりで書く!書き留めていく所存!)

 

たまに覗いていただけると喜びます。どうぞよろしくお願いします。

 

2019/11/04 ユキエ